フィンテックとは、FinTechと書く正式な英語表現です。
ファイナンス(金融)とテクノロジー(技術)を合わせた造語ですが、和製英語ではありません。
その意味合いは、金融IT、金融テクノロジーといったものです。簡単に言うと、ITを使った金融サービスということです。また、その分野における企業を指していうこともあります。
フィンテックに該当する具体的なサービスは?
一口にフィンテックと言っても決済系サービスからクラウドファンディング、果ては仮想通貨まで幅広く含んでます。
・モバイル決済
以前ならクレジット決済をする際は、大きな端末を置いて、電話回線を通じて決済を行いました。
モバイル決済では、スマホなどモバイル端末に小さな器具をつないで、携帯電波を通じて決済を行うことができます。
楽天スマートペイ、アンドロイドペイなどがそれにあたります。
・クラウド家計簿、クラウド会計
マネーフォワードなどのクラウド家計簿では、いちいちレシートを書き写して電卓で計算しなくてもいいのです。
電子マネーの使用履歴、クレジットカードのネット明細などを自動で取り込み、家計簿を作ることができます。
また、会社の経理も、今までのような会計ソフトを買って使うというものではなく、インターネットを通じて自動で会計処理を行えるクラウド会計が広まってきています。
ソフトのように、新しいバージョンごとに買い替える必要もなく、バックアップもしっかりできているので安心です。自動でデータを取り込むことができるので、何より入力する手間が大きく違います。
・ユニバーサルクレジットカード
何枚も、会社によって違うクレジットカードを持っている人は多いですが、使い分けたり、管理をするのは煩わしいものです。クレジットカード以外にも、ポイントカードなども含めると、お財布がパンパン、という人も少なくありません。
それらの複数のカードを1枚にまとめたのがユニバーサルクレジットカードです。
残念ながら、まだ日本では普及していません。これから広がっていくであろう電子カードです。
・交通機関やスーパーで使われるチャージ式のカード等
いまや、電車やバスを使うときに小銭を出して数える必要はありません。スイカやパスモといったカードにあらかじめチャージしておけばいいのです。スーパーやコンビニなどでも、そういったカードがたくさん使われるようになってきました。これらも、フィンテックの一つといえます。
ほかにも、おサイフケータイやインターネットからの銀行振り込みなどもその一つと考えられます。
フィンテックは生活にどのような影響がある?
このように、身近なところにたくさんフィンテックが取り入れられています。生活に密着したところで使われ、とても便利なものといえるでしょう。
上記したもの以外にもフィンテックを使った例はありますし、これからは、さらに進んだ使い道が開拓されていくでしょう。
たとえば、資産運用のアドバイスや運用自体をしてくれたり、融資の審査などもフィンテックに置き換えられていく見込みです。
これらの仕事は、いままで人一つ一つ人間の手で行ってきたことです。それがすべてネットやIT機器の上で自動で処理できるとなると、ただ便利、というだけではなくなってくるのも事実です。サービスを受ける側は確かに便利ですが、サービスを提供する側に立ってみると、まさに仕事をフィンテックに奪われる、ということになります。
銀行や保険会社などの金融機関は、これからフィンテックをうまく導入しながら新しいサービスの提供を考えていかなくては生き残れない時代になるでしょう。
金融機関以外が提供するフィンテックと、金融機関独自で開発したフィンテックが相互に利点をのばしあい、利用者のサービスの向上につながることを望みたいものです。