不動産業界を騒がせている問題の一つに、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」があります。
「かぼちゃの馬車」はスマートデイズ社が施工・販売したのですが、2018年1月以降、購入者への賃借料支払いを停止しました。
当然購入者からしたら未払いなんてありえなくて、かぼちゃの馬車のオーナー達が提訴に踏み切る事態になっています。
かぼちゃの馬車では合わせてサブリースやシェアハウス、スルガ銀行がセットで問題視され、
「サブリースやシェアハウスは危険、不動産投資危ない!」
という印象が伝わっています。が、実際は一般的なサブリースやシェアハウスがダメなこととかぼちゃの馬車のサブリースやシェアハウスがダメなことは違います。
今回問題が起きた原因と不動産投資への影響、同じような被害に遭わない方法を考えます。
【表向き】スマートデイズの女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」のビジネスモデル
先の説明の通りかぼちゃの馬車とはスマートデイズ社が建築・販売した東京都内向けの女性専用シェアハウスのことです。
- スマートデイズ社は女性専用シェアハウスの建築とサブリース契約をセットでオーナーに提案
- スマートデイズ社はオーナー達に1億円など高額な建築費用の融資をスルガ銀行経由で斡旋
- オーナーは斡旋を受けたスルガ銀行で4%以上の高い金利で1億円以上の融資を受ける
- スマートデイズ社はオーナーから建築費用を受け取る。シェアハウスを建築後、運営を開始
- オーナーは年利8%の分配金を受け取る。毎月の分配金はローン返済を上回る金額なので不労所得が入る
スマートデイズ社は上記ビジネスモデルでサラリーマンオーナーに提案していました。
ポイントは以下です。
- 賃貸形態がシェアハウス型であった
- サブリース(家賃保証)契約がセットであった
- 金利の高いスルガ銀行経由での融資であった
- オーナーへのサブリース家賃の利率が(シェアハウスタイプにしては)異常に高い
一見オーナーからすれば人気のあるシェアハウス型で入居率が高く、もし空き室が出てもサブリース(家賃保証)で家賃は保証され、融資ローンの返済は金利が高くても滞り無く返済できるはず・・・でした。
表向きは。
【裏側】スマートデイズの女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」のビジネスモデル
実は上記ポイントには問題があったのですが、1番まずかったのは「オーナーへのサブリース家賃の利率が(シェアハウスタイプにしては)異常に高い」ことです。
何が問題か?
オーナーへの支払い > スマートデイズ社の取り分
だったのです。シェアハウスが満室であってもオーナーへ家賃を支払うとスマートデイズ社は赤字が出続けるシステムでした。
ちょっと考えると赤字前提なんておかしくない?って思うと思います。実はスマートデイズ社の本当のビジネスモデルは
建築・販売費用の時点で値段を積んで高く売るのでその時点で収益化できる。サブリースで赤字が出でも販売額で利益が出てるので黒字化できる。
というものだったのです。なので上手く回っている時は黒字になる予定でした。ただ、これは建築した物件が売り続けられれば、という前提です。
何かの原因で建築・販売が不可能になればその瞬間スマートデイズ社の利益は0になるので後はオーナーに支払うサブリース賃料だけの赤字が出る計算になります。
かぼちゃの馬車のトラブル。最悪の形で崩壊し自己破産を考えるオーナーも
カボチャの馬車はスマートデイズ社がサラリーマンオーナー達に、女性専用シェアハウスの建築を提案したことから始まりました。
スマートデイズ社は建築費用の調達手段として、オーナーたちにスルガ銀行から4%以上の高金利で1億円以上の融資を受けることを斡旋。そしてオーナー達に借入金の返済額以上の分配金を保証するサブリース契約を結んでいました。
が、ある時点でスルガ銀行がシェアハウスに対する融資を一切ストップしたのです。スルガ銀行としても「どう見てもスマートデイズ社のビジネスモデルは破綻して融資金を回収できない」と気づいたのでしょう。するとスマートデイズ社は新しい物件を建築・販売できなくなるので
年利8%の分配金は運用開始から数ヶ月で支払い不可→一方的な契約解除で支払い不可→大家には高金利で融資を受けた多額の借金とシェアハウスしか残らない
となりました。分配金をローン返済に当てていたオーナーは収入が途絶えたことにより、融資返済の負担が重くのしかかり、自己破産を検討する状況に追い込まれた人も。
当然事前説明と違い借金しか残らない。オーナーたちはスマートデイズ社の提案内容が詐欺として被害者の会を結成。被害者の会は70名を超えるオーナーが参加しています。
前述の通りスマートデイズ社のビジネスモデルは新築物件を割増価格で販売することで高い家賃保証を実現するものでした。また新築物件は購入した時点で3割ほど価値が低下します。
なので購入後の時点で物件価格は低下し、もし購入物件を売ってローンの返済に当てようとしても
融資額(ローン代) > 物件価格
なのでそもそも売却不可な状況です。銀行の融資は購入物件自体を担保にしているので売却後にローンが残る場合は売却自体ができない、というルールがあります。
前にも進めず後ろにも戻れない、といった最悪の状況になっています。
スマートデイズ社のかぼちゃの馬車事件の問題点
この事件の問題点としては主に三つ挙げられます。
- スマートデイズ社のビジネスプランの甘さ
- スマートデイズ社のシェアハウスの品質の悪さ
- スルガ銀行とスマートデイズ社が組んで不適切な融資を行っていた
ではそれぞれを見てみましょう。
1.スマートデイズ社のビジネスプランの甘さ
先の説明の通りスマートデイズ社のビジネスモデルは賃貸運用でなく販売益で収益化するモデルでした。最初からなにかのきっかけで販売できなくなれば破綻するのは明らか。
甘いどころか欠陥のあるビジネスモデルでした。
そもそもなぜ賃貸運用で オーナーへのサブリース賃料支払い > スマートデイズ社の取り分 となったか。
スマートデイズ社は新築シェアハウスは年利8%の収入を得られると、かぼちゃの馬車のオーナーに提案していました。
が、当然スマートデイズ社も利益を得る必要がありますからオーナーに年利8%の利回りを提供するなら、かぼちゃの馬車自体は年利15%に近い利益を想定しなければいけません。
一方通常シェアハウスは管理業務がアパートなどに比べると煩雑になるため手数料が割高です。普通の賃貸物件の管理費は家賃の5%程度ですが、シェアハウスの相場は20%です。管理費も回収しつつ高利回りを得るには、ほぼ満室の状態を通年維持しなくてはいけません。が、後述しますがスマートデイズ社のシェアハウスの質の悪さが重くのしかかってきます。
現実的に年利15%のシェアハウスの運用は無理でした。結果、スマートデイズ社は家賃収入だけでは回収できなかったオーナーへのサブリース代を自社の資金から出し続けていました。
もちろんスマートデイズ社もシェアハウスを運用し続けると赤字が出ることは分かっていて、合わせてかぼちゃの馬車に住む女性に向け就職斡旋のビジネスプランも想定していました。
しかしノウハウがない会社が人材斡旋業務に乗り出しても、簡単に事業が軌道に乗る筈がありません。人材斡旋の専門の担当者もいませんでした。
結果スマートデイズ社は人材斡旋ビジネスでも満足な利益を出すことができず、年利8%の分配金計画はあっさり頓挫したのです。
満室前提のシェアハウス収入、そして専門外のビジネスの成功を織り込んた同社のビジネスプランにまず無理があったと言えるでしょう。
2.スマートデイズ社のシェアハウスの品質の悪さ
シェアハウスの家賃を適切な額にしてきちんと運用すれば黒字化できるのでは?サブリース代はきちんと支払えるのでは?と思うでしょう。
このかぼちゃの馬車、1億円以上の金額で建築していますが実は値段不相応な非常にクオリティの低い建物だったことが明らかになっています。
- 壁が薄かったり管理が不十分で床が汚い
- シェアハウスなのにリビングなど共有スペースがない、コミュニティの機能が切り捨てられている
- そもそも設備を切り詰めた低価格シェアハウスなので値段相応の入居者が入ってくる
- 入居者同士コミュニケーションとれないのでマナーが守れない人がいると空気が殺伐
こういった事例も。なので「ちゃんとコミュニティを大切にしてるシェアハウスがいいから」と違約金を払っても退去したり、入居者が見つからず空き室が出てしまうケースに。
一般的なシェアハウスは共有ラウンジなど、入居者同士の交流など住む以外の付加価値を付けます。が、かぼちゃの馬車ではスマートデイズ社以外の管理会社に変えて運用しても「この物件では人が入らない」と言われたり、シェアハウスを売却しようと思っても、建築費用の半額程度にしかならないレベルで、物件の処分もできない人も多くいます。
スマートデイズ社の建築費用で利益を獲得、シェアハウスの管理費収入、人材斡旋ビジネスの手数料収入、スルガ銀行への融資斡旋手数料、その他後々の修繕工事収入など、自社の利益優先のしわ寄せが物件の質に来ています。
まともな不動産会社はサブリース契約をするなら、入居者にとって魅力的な設備やレイアウトを考えてアパートやマンションの空き室が出ないように設計します。不動産会社が建築物件にブランド名を付けて売るのもそのためです。
3.スルガ銀行とスマートデイズ社が組んで不適切な融資を行っていた
そしてスマートデイズ社だけではなく、オーナーたちに融資をしたスルガ銀行の行動も問題となっています。かぼちゃの馬車のオーナーへの融資はほぼ全てスルガ銀行の特定支店だけで行っていたと言われます。
通常であれば高属性のサラリーマンでも1億円という高額な融資は簡単には受けられません。
しかしスルガ銀行では融資の審査を通過させるため、債務者となるオーナーの年収や預金状況、その他数々の属性などの書類を改ざんし、融資が通るように仕向けていたと言われています。本来ならば返済能力のない人間に対して、無理に高金利かつ高額で融資したスルガ銀行の姿勢も問われています。
そのため現時点でオーナー達は被害者の会を結成し、スマートデイズ社に対しては、詐欺罪としての刑事訴訟、スルガ銀行に対しては返済の一時停止を訴えかけています。
スルガ銀行も現在ではオーナー達に対して返済義務の猶予期間を設けるようにしていますが、返済が一時ストップされている期間も金利は発生します。
本来スルガ銀行はオーナーの属性もスマートデイズ社のかぼちゃの馬車の物件の適正価格(販売、家賃価格両方)も審査をして理解していたはずです。
それを見て見ぬふりしてさらに都合が悪くなったら融資を停止。その結果今回の問題が起こりました。単純にスマートデイズ社だけが悪いとは言えない状況です。
スマートデイズ社のかぼちゃの馬車問題の影響
ではこのかぼちゃの馬車問題の影響でどのようなことが考えられるでしょうか。
スルガ銀行の融資の鈍化
スルガ銀行は地方銀行の中で唯一と言っていいほど、黒字化を大きく成し遂げていた銀行です。その理由として、独特の審査基準で積極的に高金利融資を行っていたことがあげられています。
他の銀行では返済の可能性が低いために融資を行わないような債務者や法人にも高金利で積極的に融資を行い、利益を獲得していました。
しかし今回の問題はスルガ銀行内でも問題視され、顕在化したことで株価も急落しました。
今後はスルガ銀行も他の銀行と同じように融資に際して慎重な姿勢で臨むようになるでしょう。
「融資先が見つからなかったらスルガ銀行に頼め」と近年不動産業界でよく言われましたが、そのような金策も今後は難しくなってくるでしょう。
シェアハウスビジネスとサブリースのイメージの悪化
かぼちゃの馬車はシェアハウスの経営が全くうまくいっていなかったのが問題の1つでした。
仮にスマートデイズ社のサブリース契約を破棄しても、かぼちゃの馬車に入居者を集めるだけの魅力があれば、オーナーが自己運営に切り替えるという選択肢も取れたのです。
しかしかぼちゃの馬車の入居率は50%がやっとで、売却価格は購入価格に遠く及ばず、結果債務が残るので売却できない状況です。
これは物件自体に魅力がない以外に、シェアハウスという居住形態の経営が難しいという事情があります。
シェアハウス投資は単身用のマンションやアパート運営と比べて備品の補充、入居者同士の緩衝材的役割など管理する内容や手間が多く、独自のノウハウが必要です。やったら誰もが簡単に収益化できるビジネスではないのです。
世間や不動産投資家にはシェアハウスのネガティブなイメージが認知されたと感じました。
ただ個人的にはかぼちゃの馬車のシェアハウスとサブリース(家賃保証)契約に問題があったのであって他の物件がダメだとは思わないです。
上手くいってるシェアハウス物件もある
これは自分の友達が住んでいる大田区のシェアハウス物件の例です。
そこはマンション型の物件で8階建てくらいだったと記憶しています。まず1階は入居者用の部屋はなく、完全にコミュニティスペースとして設計されてました。
入るとエントランスで広く、奥は住民が交流できるラウンジやオープンスペースがありました。実際そこでハロウィンやクリスマスパーティがあり住人同士が定期的に交流できる場が用意されてました。
また2階以上は男性専用フロア、女性専用フロア、男女共用フロアがあり入居時に選べるシステム。また廊下は広く洗面所など共有スペースもきちんと用意されてました。もちろん清掃もキチンと行われ清潔感ある場所でした。
ここは一度遊びに行ったことがあるのですがとにかく共有スペースに誰かしらいて活気があり、誰も知らない状態で入居しても友達ができる物件で驚きました。
実際ここは入居率よかったですね。
一方別な物件でかぼちゃの馬車のような廊下が狭く、コミュニティスペースは一切ない、ただ帰って寝るだけのような名ばかりシェアハウスもありました。ここは部屋3畳くらいしかなく、天井も低く、何より窓がないので一面「壁」という圧迫感ある物件でした。
正直刑務所だって鉄格子越しですが外が見えます。「ブタ箱レベル」です。
そこはとにかく安く住みたいという人が集まってました。
単純にシェアハウスだからうまくいかない、のではなく入居者の需要とそれにあった設備や機能を物件に持たせられるかの問題だと考えます。
かぼちゃの馬車の一見でシェアハウスのイメージは悪くなったけどシェアハウス自体の需要は依然あります。
元かぼちゃの馬車物件の市場への流出でチャンス拡大?
一方で他人のピンチが自分のチャンスと考える投資家もいます。 かぼちゃの馬車オーナーでも、自己資金に余裕がある人は、かぼちゃの馬車を売り払い少しでも身軽になりたいと考える人もいます。
そういったオーナーが売却を行えば、一般的な相場よりも非常に割安な値段でシェアハウスが手に入る可能性があります。
物件に魅力がないといっても土地代程度の価格でシェアハウスが手に入るのであれば、自分でシェアハウス投資を始めるチャンスです。格安でシェアハウスビジネスを始めたい人にとっては、ある意味でチャンスとも言えます。
不動産投資でかぼちゃの馬車の二の舞にならないために
かぼちゃの馬車問題を踏まえて自分が不動産投資家としてやるべきことがあります。
共通点は不動産投資は事業であり、自分が経営者である、という考えを持つことです。不動産会社はどんなにいいこと言っても最終的には自社の利益を優先します。自分の物件を黒字化するには自分で判断する必要があるのです。
オーナー自身が物件を見極める審査眼を持つ
かぼちゃの馬車オーナーの被害要因は、入居者を集める力のない低品質なシェアハウスを割高な値段で購入した点です。
不動産会社がどんなにサブリースの家賃保証で安心とか人気のシェアハウスで入居率は高い、満室にできる、と言ってきても信じてはいけません。
不動産投資を行う以上、最終的な投資判断は自分でするものであり、どんな結果になろうとも自己責任です。スマートデイズが悪くてもそれを見抜けなかった投資家自身にも問題があります。
オーナーは建築内容や物件の立地を見て建築価格が適切か、提案された収益モデルは正常に運用できるのか、金額の妥当性を判断する審査眼を持つ必要があります。
実際かぼちゃの馬車はシェアハウスとしては低品質と言われますが、例えば入居者一人当たりに割り当てられた面積が非常に狭いという欠点がありました。またシェアハウスの魅力とされる広いリビングやキッチンなどの充実した共有設備も備えていません。
なのに実際に物件を見ずに購入した人が多くいたそうです。1億円も支払うのに。
1度でも物件を内覧したらこんな貧弱設備のシェアハウスに1億の価値があるのか、スマートデイズ社設定の家賃で入居者が集まるのか不信に思ったはずです。スマートデイズ社の提案を鵜呑みにせず自分で判断を下すべきだったのです。
もちろん騙すほうが悪いですが収益性など数字の検証が甘かったオーナーだったからこそカモられたのであり、全く責任がないとは言えないです。
サブリース契約は家賃保証などではない
2つ目はサブリース契約が収入を保証する契約だとオーナー側が信じてしまったことです。かぼちゃの馬車問題前から、日本全国でサブリース契約に関するトラブルが多数発生していました。
家賃保障を謳いながら高額な建築費用で収益性の低い物件を建てさせ、業者は建築費用と手数料で利益を確保。そして入居の集客が難しくなってきたら家賃収入をどんどん下げていくといった、オーナー側が一方的に不利益を被るような契約を、内容をよく説明せずに締結させる業者が多数いたのです。
オーナーは30年間家賃保証という字面を信じ込み、当初の収入が30年間ずっと入ってくるものだと信じて安心し、高額なローンを組んでしまったのです。
しかし実際には数年で契約内容の更新を迫られ、 毎月の家賃収入は大幅に低下。そしてローン返済もままならなくなって負債だけが残ったという被害も多発していました。
かぼちゃの馬車でシェアハウスを建てたオーナー達も、サブリース契約をネットで検索すれば過去の事例はいくらでも確認できました。事前に勉強すべきだったと言えます。
サブリース契約が保証するのは、あくまでも(不動産会社の言うことを聞いて契約更新を続ける限り)収入を保証する期間だけです。
実際契約時には家賃収入の額は随時見直し(大抵は引き下げ)が行われる、家賃収入の額の変更に応じない場合契約更新できない旨の内容が契約書に盛り込まれるはずです。
100%の家賃保証なんて無くて、サブリース会社の言い値だし、かぼちゃの馬車のように支払い不可になるケースだってあります。
シェアハウス経営は自分で1事業と思って参入する
シェアハウス経営で利益を出すならシェアハウス事業を運営する気持ちで参入する必要があります。
単身用のアパートやマンション経営は入居者が物件に望むものは立地や家賃の安さなど、分かりやすいし、管理会社もノウハウがあります。
一方シェアハウス経営は通常のアパートやマンションとは違うノウハウが必要です。
シェアハウスに対して入居者が望むものは、価格面や立地だけではなく他人とのコミュニケーション、そして共有設備や環境などです。入居者が望むものに対してどのような方針でシェアハウス経営するかオーナーが学ぶ姿勢が重要です。管理の手間もあります。
入居者の傾向や要望を知るために、自分で管理や清掃を行い、経営が安定したところで業者に管理やノウハウを引き継ぐ流れにした方がうまくとも言われます。
シェアハウス経営は、オーナー自身がシェアハウスが好きで一緒に住むぐらいでないと成功しないとも言われています。最初から業者に任せきりでの運営や管理で経営を軌道に乗せるのは難しいでしょう。
かぼちゃの馬車がもしシェアハウスではなく通常のアパートであれば、大家が自己管理に切り替えることで経営を立て直せたともいわれています。
シェアハウスは管理や入居付けに手間がかかる物件で、簡単に利益が得られるものではありません。
シェアハウス投資は不労所得化するのは大変で不動産投資初心者にお勧めできるものではありません。ただし経営が軌道に乗れば、マンションやアパートと比較して非常に高い利回りが期待できます。
そういったメリットとデメリットを理解してからシェアハウス投資に臨むべきです。
まとめ 第二のかぼちゃの馬車問題が起きないようにするためには
かぼちゃの馬車問題が起きた背景には、スマートデイズ社の過剰な利益追求姿勢、そしてスルガ銀行のコンプライアンスに対する意識に問題があります。
しかし不動産投資である以上、オーナー側にも自己責任があります。業者が提案する数字が本当に正しいのか自身で判断する審査眼を持ちましょう。
不動産業者の契約内容を10年20年後を見通した上で細かく確認して収益性だけではなく、リスク対策もチェックします。
不動産投資においては不動産会社の提案する物件の収益性、サブリース契約の内容などは疑ってかかる方が早いです。
必ず自分が納得するまで確認を行い、時には第三者の意見を求めながら、想定通りの収入が得られない場合のリカバリー手段を想定した上で、最終的な購入判断を行いましょう。