不動産投資の1番のポイントは良い物件探しです。
そこで収益性の高さなど、良い条件を持つ物件の探し方の流れと手順を解説します。
- 不動産投資物件の情報を集める
- 不動産投資物件の内覧をする
- 不動産投資物件の実際価格・将来性を調査する
探し方の流れはざっくり上記のとおりです。また不動産投資から見た良い物件の条件も最後に解説します。
1.不動産投資用の物件情報を仕入れる
物件情報の探し方は大きく分けて2種類あります。
- 対象地域の不動産屋に聞く
- ネットでの情報収集
対象地域の不動産屋に聞く
電話で問い合わせたり、直接不動産屋に行って物件情報を紹介してもらいます。ここで言う不動産屋とは賃貸用のアパートやマンションを借りる際に行く不動産屋のことです。
意外かもしれませんが、アパートやマンションを借りるための不動産屋でも投資用の賃貸物件を扱っているのです。
不動産屋に行く手間がかかりますが、不動産情報サイト掲載前の良い物件を紹介してもらえることがあります。
ただし、一見さんに対していきなり良い物件を紹介してくれるケースは少ないです。不動産投資に対する本気度合いと、金策や欲しい物件の条件などをしっかり伝えましょう。
ネットでの情報収集
収益物件を専門に掲載した不動産物件サイトで検索すれば手軽に物件情報を収集できます。ネット上の情報サイトならば条件を設けての検索やソート機能で複数の物件を比較しながら、欲しい物件を簡単に調べられます。
収益用物件を掲載した代表的なサイトとしては楽待と健美家があります。
楽待と健美家などの収益物件専門サイトのメリットは利回りが掲載されていることです。物件を購入後の毎年の収入が一目瞭然で分かります。
またSUUMOやAthome、HOMESなども中古不動産、新築不動産ともに豊富に掲載されているので、収益に転用できる物件を見つけられるでしょう。
【関連記事】【初心者向け】不動産投資用物件探しサイトのまとめと使い方ポイント
2.不動産投資用の物件を内覧する
物件情報を不動産情報サイトや不動産屋経由で見つけたら、次は物件の内覧です。紹介してくれた不動産屋か、情報サイトに掲載されていた不動産屋に連絡を取り内覧の日時をセッティングします。
良い物件はすぐに決まってしまうので、可能な限り早く内覧をしましょう。他の購入希望者が先に内覧をして購入意思を示せば、内覧が打ち切られることも。
不動産投資物件内覧時の見るべきポイント
チェックするポイントは、物件そのものの状態、そして周辺環境です。
物件状態は修理なしでそのまま賃貸に出せるか、どんな設備が導入されているのか。自分がそこに住む人の気持ちになってチェックしましょう。過去の修繕歴なども仲介の不動産屋に聞いておく必要があります。
周辺環境は一人暮らし向け物件であれば、コンビニの多さ、駅への近さ、自転車置き場やバイク置き場の有無などを確認します。
ファミリー向け物件の場合は、子育て面を考え、学校や図書館、公民館や公園といった施設設備があるか、大型スーパーが付近にあるか、車を停める場所はあるかなど。ニーズに対して必要な設備をチェックします。
また物件情報のデータのみで判断せず、駅から物件まで一度歩いて、時間と歩きやすさ、安全性も確認します。
不動産投資物件の家賃と物件価格から収益性を計算
内覧後は家賃と物件価格を聞いて表面利回り(収益性)を判断します。注意点として、現在の家賃はいつまで維持できるか、また物件維持のコストも検討して最終的な収益性を判断します。
現状利回りが高い物件でも、たまたま相場より高い家賃で貸出できているだけ、ということもあります。例えば高家賃でも新築時の入居家賃だっただけで、退去後は同価格では入居希望者が見つからないケースも。
その場合現在の入居者が退去したら家賃が落ちたり空き室になってしまうと一気に収益性が落ち込みます。周辺で似たような物件がどの程度の家賃で貸し出されているかもチェックして利回りを検討しましょう。
また表面利回り以上に重要なのが実質利回りです。これは表面利回りから物件の維持に一年間かかるコストを計算した数字です。
税金、修繕費、管理費などは年間の収入から引いて計算をしています。新築物件はそれほど修繕が必要とないので実質利回りと表面利回りの差が少ないですが、築年数20年、30年の物件になると修繕をコンスタントに行わなくてはいけないので、維持費の割合が高くなるのです。
目安としては中古物件を購入するのであれば表面利回りで9%か10%、実質利回りで6%程度は確保しておきたいものです。
3.不動産投資物件の実際価格・将来性を調査する
物件を実際に内覧し、収益性が期待通りの数字を獲得できそうと感じたら、購入に入ります。ただしその前にもチェックすべきポイントがあります。
諸費用を含めた実際の価格
まずは諸費用です。不動産の物件購入には、物件価格だけではなく不動産屋に支払う仲介手数料、登録免許税などの税金、司法書士に依頼する報酬など様々な諸費用がかかります。
また物件によって購入後に修繕やリフォームも必要となり、全ての費用を含めた最終的な総額を不動産屋に確認します。
平均的に中古物件の場合は物件価格の8%から10%程度の諸費用がかかります。
物件の将来性
売り主であるオーナーにも以下の内容を確認します。入居者層を想定しておけば、購入後の客付け活動もしやすくなりますので。
- 物件を売ろうと思った理由
- 運営時の稼働率
- 修繕歴
- これまでの入居者の傾向
また物件エリアの将来性もチェックしておきましょう。
大学などがあれば入居者の見込みが立てやすいですが、仮に大学が撤退してもらった場合一気に需要が無くなります。私立大学が定員割れに悩んでいる時代ですから、大学の入学者数の変動も見ておきましょう。
市役所では人口動態のチェックが可能です。エリアに人口が入ってきているのか、出て行ってしまっているのか、若者が増えているのか、外国人が多くなっているのかなど。
また鉄道の路線の開発計画や乗り入れ計画は駅の利便性と需要に大きく影響します。一気に利便性が高まれば、人口が大きく増える可能性もあります。このようにエリアの先行きチェックは役立ちます。
不動産投資から見た良い物件の条件
多くの人にとって良い物件とはずばり「お金が儲かる」物件でしょう。ただ不動案投資儲かる物件は人によって違います。
- 中古でリフォームが必要だが物件価格が安い→初心者には向かないがベテランには不向き
- 新築(築浅)で設備が整っているが物件価格が高い→利回りは少ないが人気があるので空室率が少ない。初心者向け
などですね。
新築・設備・立地が良い物件は良い物件?
不動産投資初心者の最大の懸念は「入居者が決まるのか」という点です。新築や設備、立地がよい物件は多少利回りが低くケースも。
しかし空室リスクが低く初心者が始めに購入する物件としては良いと言えます。
とにかく安く買える物件は良い物件?
とにかく価格が安い、しかし建物はとても古く、そのままでは貸し出せないようなアパートや戸建てもよく売られています。
リフォーム工事を前提とするなら購入価格を下げつつ、さらに自分でリフォーム(DIY)できるなら費用を抑えられるため高い収益性を確保できます。
不動産投資に慣れた方ならこれも良い物件の一つです。
5年後、10年後など将来高く売れそうな物件は良い物件?
価格が高く収益性の低い物件でも、土地の値上がりが期待できれば売却時の利益が期待できます。
年間4%の実質利回りでも、10年後に購入時と同じ価格で売れれば、10年間で40%の利益+売却時の100%で10年間で資金を回収し、40%の利益が出たことになります。
オーナーチェンジで最初から収入がある物件は良い物件?
オーナーチェンジ物件とは、購入時から入居者がいて、オーナーだけが変わる物件のことを指します。購入から即座に家賃収入が入るので、客付けに自信のない人にとっては大変良い物件でしょう。
ただし内覧ができないので、人によっては避ける人もいます。
自分にあった不動産投資物件を選ぶ
個人の物件運営や投資スタンスで「優良物件」の概念も変わってきます。
自分は手間をかけずに安定収入を得たいのか、売却益を狙うのか、手間をかけても収益性が一番なのか。
その方向性を決めながら自分にとっての「優良物件」を探していきましょう。