1. ロボアドバイザーとは?何ができるの?
投資において大事なのは、自分が持っている資金に合わせて利益が出る運用先を決定するということです。
その投資先によっては、リターンが高くなることもあれば、逆にあまり利益が出ずに無駄な投資となってしまうこともあるからです。
もちろん、自分自身で投資に関する勉強をしっかりとして、経験を通じてどこにどのくらいの投資をしたら良いかを決めるのは大事なことですが、やはりプロの意見に頼るというのも大事な点です。
そこで、多くの人は投資会社の担当者やファイナンシャルプランナーに相談して投資先を決めるようにしています。
そのコンサルタントに代わるのがロボアドバイザーです。
ロボアドバイザーは、人間の代わりにコンピューターやAIが適切な投資先を判断してアドバイスしてくれるというシステムを持っています。
膨大なデータを基に、それぞれの投資家の人物像を細かく分析して最もリスクが少なく利益の多いところを判断してくれるのです。客観的な判断ができ、冷静に感情を交えずに分析をしてくれることから、人間の判断より優れているという評価もあって、近年急速に人気が高くなってきました。
フィンテックと呼ばれる金融のIT化が進んでいる中でも、最も投資家にとってありがたいサービスの一つと言えるでしょう。ITに強いベンチャー系の企業だけでなく、日本国内の大手銀行や投資銀行もロボアドバイザーのシステムを取り入れていて、積極的に顧客向けのプランを開発しています。
気軽に利用できるサービスとなっていますので、利益率を上げるためにも上手に活用するようにしたいものです。
2.ロボアドバイザーのサービス名と会社の種類
ロボットアドバイザーを使ったサービスは各社でどんどん出てきています。メガバンクのサービスの中でも新たに出てきますので、まだ新しいタイプのプランを使うのに不安があるという人は、まずこうした大手のプランを試してみると良いでしょう。
大手のサービスとしては、みずほ銀行の「スマートフォリオ」というプランがあります。このプランでは、サービスを開始するにあたって、自分に関する7つの質問に答え、それが投資先を判断する際の材料となります。
ロボアドバイザー運用のコストが平均より抑えられていますので、その分利益に上積みされ、効率よく資産運用ができるというメリットがあります。
もう一つの大手銀行によるロボアドバイザーのプランとしては、三菱UFJ国際投資信託顧問の「ポートスター」があります。
このサービスの特徴は、無料でロボアドバイザーによる判断を仰げるという点にあります。コストをかけずに先進的なサービスが活用できますので、初めての人が試すのにもぴったりです。
このプランでは他の銀行のサービスとは違って、自動的に運用までしてくれるサービスはついていませんので、自分でコントロールする必要があります。
ある程度ロボアドバイザーによる分析を聞きたいものの、最終的な決定や細かな調整は自分でしたいという人にはぴったりでしょう。
3.ロボアドバイザーのメリット・デメリット
ロボットアドバイザーにはメリットもデメリットもありますので、しっかりとその両方を把握した上で利用するのがベストです。
ロボアドバイザーのメリット
メリットとしては、より先進的な技術で今までにはない形での金融支援がなされているため、より効率の良い資産運用ができるということです。
決まりきった投資判断ではなく、客観的な分析に基づいて、より利益追及志向の強い決定がなされますので、投資競争に勝つための大きな助けとなります。
また、簡単に利用できるため、投資分析のための時間や手間をかけるのが難しいという人にも向いているサービスです。
ロボアドバイザーのデメリット
デメリットとしては、新しいサービスですし、フィンテックの分野では今まで聞いたことがないような新しいベンチャー系企業が伸びています。
そのため、大事な資産運用の判断をあまり知らないところに任せて大丈夫だろうか、という不安があるという点が挙げられるでしょう。さらに、ロボアドバイザーでは前年運用実績という考えがあまりなく、その時々の金融理論によるアルゴリズム解析をしているため、経験からの判断ができないという面もあります。
もちろん、それが今までにない手法として高い評価を受けているわけですが、今までの投資方法に慣れている人から見ると、果たして大丈夫だろかという心配を与えるものとなります。
こうしたデメリットもありますが、これらは徐々に一般にこのロボアドバイザーというサービスが浸透していくに従って解消されるものです。
また、今のところ一般の投資信託に比べると手数料が若干高い傾向にありますが、フィンテック先進国であるアメリカではかなり手数料が下がっています。数年のうちには日本国内のサービスでも同様に手数料が下がることが予想されますので、無駄なコストをかけることなく良質の投資判断サービスを利用できることになるでしょう。